前回第3回目では、クラウドソーシングを使ってEAやインジの制作を依頼するメリットについて書いた。
そろそろ、これまでは方法がわからなくて断念してきた自分だけの「あんなEA」や「こんなインジ」を作りたくたってきたかな? 🙄
では、この最終回では「失敗しないための依頼方法」についていくつかポイントを挙げてみよう。
1:依頼内容は要点だけ、詳細は個別に。
by Sam Howzit
具体的にどういう仕様にしたいのか要点を書き出しておこう。細かい仕様まで最初にオープンにして、誰でもが見れるようにすることはない。
細かい部分は提案があったランサーに個別に知らせればいいんだ。
また、詳細な仕様は個別に連絡する旨を追記しておくといいだろう。
『新たにゼロから作ってもらうのか』、『いくつかのインジなどを提供して作ってもらうのか』、『すでに手持ちのプログラム(ex4ファイルは基本不可、要mq4ファイル)に手を加えてもらうものなのか』、とかはせめて書いておけばスムーズかもしれない。
必要であれば希望する対応MT4のバージョン、対応ブローカーなども指定しておこう。
2:スピード or コスト or 品質 or 経験?
by Beat Küng
どれを重視するか(検討基準)、あなたのスタンスを明示しておこう。それによってランサーが提案しやすくなる。
スピード重視なら、それなりの不具合が残る覚悟がいったり、見積もりが高くなるかもしれない。
コスト重視(できるだけ安い人)なら、納期がゆっくりになるかもしれないし、そもそも提案数が少なくなるかもしれない。
品質重視なら、余裕納期かつそこそこな見積もりだけど、軽量化やバグ(不具合)潰しなど入念にやってくれるかもしれない。
そうそう、軽量化や入念なバグ潰しを希望するなら念のためオーダーしておいた方がいい。
経験重視なら、ランサーとしての経験なのか、MQL開発の経験なのか、プログラミング自体の実務経験なのかでいろいろだ。
ランサーとしての経験が浅くても、「これからクラウドソーシングやってみよう!」っていうプログラミング能力に長ける人だっていることを考えておこう。
そして共通して重視すべきなのは、やりとりがどれだけ丁寧な人なのか、だろう。それは提案内容や文章の書き方、個別のやりとりで判断しよう。
3:見積もりの範囲
by zizzybaloobah
例えば、ランサーズでは選択できる最低の見積もり希望範囲(固定報酬)が5,000円~5万円と幅が広すぎる。
実質予算が2万円で、依頼内容もその程度で出来そうなものだとしても、5万円いっぱいいっぱいの見積もりを出してくるランサーがいないワケじゃないだろう。
提案を複数もらえたら、妥当な見積もりを出してきたランサーを優先して選べばいいけどね。
可能であれば、別途予算の上限を参考として書いておいてもいいだろう。親切なランサーであれば、「その予算と仕様は実質的に見合わない」として適正な見積もりを出してくれるかもしれないね。
それと、仕事が決まった後の仕様(機能)追加や変更は別途料金が必要になるのが基本だと覚えておこう。
4:権利関係の確認
by Mr.TinDC
もし、納品されたプログラムを配布したり、販売したりする予定や可能性があるんだったら、次のことを前提(見積もり範囲に含む)として記述しておこう。
自分しか使わないものであれば、この項目はスルーしていいよ。
①二次利用することあり。
可能性がゼロでなければ念のため条件化しておくといい。
②ソースコードの提供(mq4ファイル)必須
これがないと、自分でプログラムをイジってみたり、他のランサーや業者に改修を依頼することが出来なくなる。
必要であれば、納品物に含むものとして明記しておこう。
③著作権の譲渡あるいは共同所有(シェア)
配布や販売といった二次利用の予定があれば、この点は要確認だろう。
譲渡だとランサーの二次利用が×、シェアだとランサーも二次利用○だね。
自分のアイデアにかなり自信があって、設計も細かに作ったものであれば、これを確認しておかないと発案・(一部あるいはほとんどの)設計者である自分は二次利用不可なのに、ランサーは煮て食おうが焼いて食おうが自由となってしまいフェアじゃなくなるからね。
これらの権利的条件を出すことで、見積もりがプラスアルファされる場合もあるからそこは覚えておきたい。
寛容なランサーの提案がくることを願おう。
5:不具合チェックと無償修正の期間
by [martin]
個別に相談する際でかまわないけど、
①ランサーがMT4で動作確認をし、不具合をある程度潰してくれて納品なのか
②仕事の完了後、もし不具合発覚した場合の対応は「いつまで無償なのか」「いつから有償になるのか」
これも併せて確認しよう。
①は、相手が「当然そこまでやります!」と言っても相手は人間だ。ミスだってあるだろうから、納品を受けたら仕事の完了処理(報酬支払い処理)をする前に自分でも入念にチェックしよう。
②で「不具合修正ば1年間無償です!」と言われても、そのランサーがこの先クラウドソーシング内で仕事を請け続けているかどうかは保証されないけどね。
以上が、クラウドソーシングの全て(じゃなくて概要)だ。
ぜひ、参考にしてみて!
EAやインジの制作依頼ができるクラウドソーシング
●ランサーズ
●fx-on.com EAマッチング
●クラウドワークス
終わり!
top photo by Geraint Rowland
更新日:2014年07月04日(金)
著者プロフィール
FX専業(兼業?)トレーダーをやりながら、MT4のEA/インジケーターの開発やFX関連情報サイトを運営しています。ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨トレードもやってます。2016年でFX歴7年目、独立して6年目となりました。元WEBデザイナー/ディレクターです。
トレードで勝ち抜く唯一無二の手法は「継続!」だと思っています。
またの機会にぜひ当サイトをご利用いただけるご縁があればとても嬉しく思います。今後ともよろしくおねがいいたします。
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2014年07月04日(金) | カテゴリー: テクニカル・手法