どうやら無難なのは縮小にまだ踏み切らないということっぽい。
今年最後の大ネタになりそうなアメリカの量的緩和縮小。
量的緩和の縮小に踏み切るということは、アメリカの景気回復を意味しドル高トレンドに勢いをつけることになります。
市場では量的緩和の縮小観測が強まっているという様相もありますけど、どうやら強まってるだけで優勢というわけではなさげです。
6月にバーナンキFRB議長は縮小の条件として、「経済活動が改善し雇用市場が持ち直し、インフレ率が目標の2%へ上昇するのを確認したい」としています。
雇用者数の改善はバーナンキ議長の目安にほぼ一致しているとのことで、そこそこクリア。
最新の米失業率(11月)は7.0%にまで改善しましたね。来年早々にも7%を切るのではないかと私は思っています。FRBは「2013年末までに7.6~7.9%に改善する」と2012年に予想していたようですが、それを大きく上回る改善状況になっています。しかし、数値は良くなっていても労働参加率は低くなっている件が痛い。要するに、失業者に加算されない人(仕事する気がない人)が増えていることです。
インフレ率の方は、FRB公式目標の2%には全く及んでいません。インフレ率は経済指標のPCEコア・デフレータを見ておきます。
●PCEコア・デフレータ(前期比)
2013年11月7日 速報値 +1.4%
2013年12月5日 改定値 +1.5%
2013年12月20日 確報値 +?%
●PCEコア・デフレータ(前年比)
2013年12月6日 +1.1%
全然、ですね 🙄
ウォールストリートジャーナルがエコノミスト43人に対して行った調査では、今週FRBが量的緩和縮小に踏み切ると予想したのが11人、来年初めまで踏み切らないとしたのが30人となったようで、ブルームバーグの調査(35人)では12/6の雇用統計後、12月に踏み切る派が35%(11月は17%)、3月に踏み切る派が40%(11月は53%)となってるようです。
あくまでもエコノミストの予想にすぎず、前回11月7日にECBがサプライズ利下げした際、ブルームバーグ調査では70人中67人が利下げしないと予想していたからですね…わからないものです。
この流れでいくと、今週の量的緩和縮小は来年まで様子見、というのが手堅い結果になりそうですが、相場にはサプライズがつきもの。
予想と流れに反し、2013年ラストサプライズというのもありでしょう、まださほど織り込まれてもないから反応はかなり強いのかなと(そうなってほしい笑)
更新日:2013年12月17日(火)
著者プロフィール
FX専業(兼業?)トレーダーをやりながら、MT4のEA/インジケーターの開発やFX関連情報サイトを運営しています。ビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨トレードもやってます。2016年でFX歴7年目、独立して6年目となりました。元WEBデザイナー/ディレクターです。
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2013年12月17日(火) | カテゴリー: ファンダメンタルズ, FXあれこれ